ナイトメア叢書。

サイトの方でも触れていますが、今月末発売の書籍にインタビューが掲載される予定です。


ナイトメア叢書「ホラー・ジャパネスクの現在」青弓社:刊

「ナイトメア叢書」刊行開始 怖いから見たくない、けど、見たい……。「闇」を取り巻く社会と私たちの心性を探る 最近、邦画の勢いがいい。なかでもとくに「闇」を素材とした映画が好調のようだ。『妖怪大戦争』のヒットや京極夏彦姑獲鳥の夏』の映画化などの話題が絶えない。
 そもそも一九九〇年代以降、『学校の怪談』にはじまり、『リング』『らせん』『呪怨』とホラー映画が立て続けに大ヒットを記録し、のちにハリウッドでリメイクされるにいたった。同時期には、坂東眞砂子恩田陸加門七海岩井志麻子らホラー・ジャパネスクへの注目、木原浩勝/中山市朗『新耳袋』、平山夢明「超」怖い話』などの実話怪談に対する熱い支持、京極夏彦の主導による水木しげる=妖怪ブーム、また福澤徹三に代表される独自な怪談小説の出現など、「闇」をめぐる新しい潮流が築かれたといっていい。「幻想文学」は終刊を迎えたものの、角川ホラー文庫やハルキホラー文庫の創刊、妖怪専門雑誌「怪」角川書店)や日本初の怪談専門誌「幽」(メディアファクトリー)などの好調もそれを後押ししている。
 恐怖する私たちと社会から名付けた「ナイトメア叢書」(ナイトメア=夢魔・悪夢)は、文学・映画・マンガなどの文化における「闇」への想像力に目を向ける。そして、編著者である一柳廣孝吉田司雄を筆頭に、東雅夫長山靖生横山茂雄遠藤徹など、気鋭の小説家・評論家・研究者が集まり、毎巻異なったテーマや素材を総力検証する。
 ・定価二〇〇〇円+税
 ・A5判・並製
 ・平均二〇〇ページ
 ・年に2巻ずつ刊行(11月と5月)
 11月に刊行する第1巻は、『ホラー・ジャパネスクの現在』と題して怪異の現在を捉える。巻頭インタビューで平山夢明は「新しい怪異の発生」を存分に語り尽くし、小特集「怪異を読む」「怪異を撮る」「怪異を描く」では、京極夏彦論や岩井志麻子論などの文学批評、映画監督・黒沢清とその作品に迫る論考、漫画家・伊藤潤二の描く恐怖を考える研究、怪異のブックガイドなどを収め、充実した内容をお届けできると確信している。第2巻以降も、幻想文学の今後を占うための土台をつくる『近代幻想文学史の再構築』、マンガ『犬夜叉』から柳田国男遠野物語』、水木しげるまでを論じる『妖怪は繁殖する』などのテーマが控えている。
 文芸作品を中心的に扱う「ユリイカ」(青土社)がたまに組む特集じゃ物足りないし、「幻想文学」後に読むべき批評書がないという読者のために、文芸評論や都市伝説の棚、「幽」「怪」の隣で、ぜひかわいがっていただきたい。
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 両シリーズとも、当社が全力をあげてお届けする自信作です。ご助力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。


ということで、平山夢明氏ファンは要チェック!