『いこう、レントン!』
交響詩篇 エウレカセブン 第26話「モーニング・グローリー」。
いやあ、もうね、このアニメすげえな、と素直に感動。
今週(2クール終わり)の最後、スタッフロール時に1stシーズンのEDテーマ「秘密基地」が鳴り始めて、凄まじく「最終回」感が出てましたとこで笑いましたが。
しかし…脚本も作画も動画も声優も音楽も、全てが上手くかみ合って、まさに「傑作」。
監督さん、頑張りすぎです。
もう終わった某SEED運命とか、路線変更響鬼とか見習えっつの。こんちくしょう。
ま、それはおいておいて。
エウレカを助けに来たレントンの男前っぷりが(笑)。
「人は殺さない!」という決意ともとれる言葉が上っ面のものでなく、実に力強く聴こえたのでした。いやぁ、レントン。君、成長したねぇ……。
あのシーンで、何故か悲しくも無いのに涙腺が緩んだのでした。
エウレカセブンは、レントン少年の成長と、エウレカ少女の目覚めが上手くかみ合っていて、単なる「ボーイ・ミーツ・ガール」ものを越えた面白さがありますね。
当初のレントンは「世間知らずの大人に憧れたガキ」でしかありませんでした。
それが、エウレカに出会ってゲッコーステイトに入ってからは「世間を知ったつもりでいる単なるガキ」になって、そこから「俺がエウレカを守る!」という増長した考えを持つに至ります。要するに「他者から庇護されているのを気付かずに、自分の力を過信している」のです。
そんな中、彼は「自分が人を殺している事実」に直面します。
「レジスタンス活動」は遊びやファッションの延長ではない。
自分がしてきた事は、殺人である、と。
彼は他者に、最愛の少女に逃げ道を求めようとします。
そして、それが出来ないと見るや否や、それまでの場所から逃げ出すのです。
彼は現実を見ることを止めたかったのかもしれません。
しかし、彼は逃げた先でいろいろなことを学びます。
いろいろな人に出会い、いろいろなことを感じ、いろいろな事を自分で決めることを知ります。
彼は、これまでの自分がいかに「子供」であったか、「エゴの塊」であったかを思い知ったのです。
彼は、ようやく自分の足で歩み始めました。
そして、自分で決めた最初のアクションは「エウレカに会う」こと。
彼は「エウレカを守る」という、表面的・偽善的な思い…自己満足から脱します。
「現実」に向き合う覚悟を決めたのです。これは、成長です。
すでに彼は「自分の言いたいことをきちんという事が出来る人間」になったのですから。
これが、大人になる、という事なのかも知れません。
エウレカの「一緒にいこう、レントン!」という心からの言葉に、レントンも応えます。
エウレカの思い・レントンの思いを受け止めて、ニルヴァーシュ・タイプ0は虹の様な光の軌跡を描きます。光は「人を殺さずに、武器だけを壊して」いくのです。
レントン・エウレカ・ニルヴァーシュの三人がここでようやくかみ合った…のでしょう。
これから後半戦。ここで変な方向修正がない事を祈りつつ。
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